3.基礎の基礎1、高級電卓として@
はじめに気をつけることとしてJではマイナス(−)はアンダーバーを使う。(例:-3→_3)
ちなみに記号"−"は別の意味があるので注意。引き算としては普通の"−"を使える。
また掛けるは"*"、割るは"%"を使う。
それでは使ってみよう!まずJを立ち上げると、1.ijxというウインドウが立ち上がるはずである。
これがJのメインウインドウである。ここに数式を打ってみよう。
まず普通の演算13+3と打ってenterキーを押すと16と表示される。普通である。
次に5−15と打ってみよう。そうすると_10と表示される。上で述べたようにアンダーバーはマイナスである。
13+3
16
5-15
_10
小数ももちろん扱える。0.11*0.3など普通に計算できる。より小さい小数を用いるには
0.111e_10(0.111掛ける10の10乗分の1=0.00000000011)などとして使える。
数値、演算子の間にはスペースはどれだけ入れてもかまわない。
今は2項間の演算の説明であってそれ以上たとえば3−2−5などはまだ使わないでください。
演算順序のところで説明したいと思います。
4.基礎の基礎1、高級電卓としてA
次はベクトル等1度にたくさんの項の計算ができることをお目に掛けよう。
ベクトルは"5 6 7"のようにスペースで分けて定義する。これらは1度に同じ演算を各数字に施すことができる。
3 6 9 % 3
1 2 3
わかってもらえたかな。3,6,9をそれぞれ3で割った答えが出てきている。
またベクトルどうしの演算もできる。
3 6 9 + 4 6 8
7 12 17
この場合は個数を合わせて演算しないとlength errorとなる。
次に行列の計算をしてみよう。Jでは行列のことをテーブルという。テーブルの定義は
2 3 $ 1 2 3 4 5 6のように定義する。$の前にテーブルの大きさこの場合2×3、あとに要素を入れる。
実行すると、
1 2 3
4 5 6
と行列になっていることがわかる。
演算も同様に
2 3 $ 1 2 3 4 5 6 * 2
2 4 6 8 10 12
というように計算できる。
5.基礎の基礎2 変数の定義
変数の定義には、"=."または"=:"を使う。=.のほうは関数内で定義したときなど
その外では参照できないが、=:のほうはいつでも使用できる。とりあえずはどっちを使っても
良いという感じで覚えておこう。
(使用例)
a=:1 2 3 4 5
b=:2 4 6 8 10
c=:a+b
c
3 6 9 12 15
何度も同じ変数が出てくるときなどはじめに定義しておくと使うときに便利である。
ほかに、便利な記号として"i.n"というのがある。これは0〜n-1までの整数の列を作ります。
d=.i.10
d
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
となりd=.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9と同じです。100個とか1000個の列がいるときはぜひこれを使いましょう。
次はいよいよ基礎編まだまだ簡単なので安心してね。
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